小児科情報
Q & A コーナー
子どもの気になるところ
| Q1. | 九歳になる男の子のことです。赤ちゃんの頃からお尻の割れ目の上にくぼみありました。気がついていましたが、特別な症状がありませんので、今までは特に医師や保健師に相談せずに来ました。ただ、最近そのくぼみにしこりのようなものができて、座ったときになど痛がることがあります。このまま様子をみていていいものでしょうか。 |
| 生まれつきおしりの割れ目の上にくぼみがあるお子さんはいらっしゃいます。先天性皮膚洞といいます。問題はただのくぼみか、奥の神経(脊髄)までつながっているかということです。脊髄にまでつながっていると、時には足の動きが悪くなったり、排尿や排便の異常を起こしたりします。はじめからこのような異常があるときには病的かどうかの判断は簡単ですが、ただのくぼみか、脊髄にまでつながっているが症状がないものかを外から見分けることは難しいことです。くぼみの先端がきちんと追えて(くぼみの底が見える)、脊髄までつながるような深さがないようであれば心配ないと思いますが、時には閉じていると思った先端に脂肪の固まりがあって、それが脊髄を圧迫していることもあります。お子さんの場合にはそのような固まりがある可能性がありますので、一度小児科あるいは脳神経外科受診されることをお勧めします。 |
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| Q2. | 現在4才の女児です。手足の動きについて質問があります。赤ちゃんのときには特に気がつきませんでしたが、おもちゃを握るようになってから左手ばかりを使います。当初は左利きかなあと考えていましたが、幼稚園に行くようになってからも、すべて左を使って生活しています。左利きなのはいいのですが、右手が全く使われないことが心配です。左手を使っているときに右手は脇に抱えたようなかっこうで全く動きません。手の大きさは左右の違いはなく、万歳をしたり、両手でボールを受けたりしますが、万歳をさせても右手がまっすぐには伸び切りません。また両手でグー、パーをさせても右手は出来ないのです。走るのは普通に見えますが、けんけん等は右が出来ません。このようなことは病気でしょうか、ふつうのことなのでしょうか。 |
| ご相談のお子さんの年齢ならばある程度利き手が確立してきて,どちらかの手を優位に使うようになってくるのは全く自然の事です。しかしながらおもちゃを握るようになってすぐに左利きと思うようになったというのは,赤ちゃんの頃から右手を使う頻度が極端に少なかったこと、さらにその後も右手の使い方が下手であるというのは右手の(広い意味での)麻痺の存在を疑わせます.症状が全く右手だけであれば末梢神経(脊髄から右手の筋肉につながる神経)に問題があることを疑わせますが,ケンケンもできないのであれば片麻痺(右半身の麻痺)の可能性が高いことになります。このような場合は実際のお子さんの様子を見せていただかなければこれ以上の正確な診断はできません。小児神経学(小児科)の専門医を受診して相談することをお勧めします。 |
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| Q3. | 7歳の息子のことで質問させていただきます。1ヶ月以上前に咳がひどく、病院に行きました。風邪とのことで薬をもらい、だいぶよくなりましたがまだ咳がでます。はじめは朝と夜中で咳き込んで吐くほどでした。薬を飲んでからは吐くほどではないのですが朝と走ったりすると咳がでます。それから数回通院しましたが、胸の音もきれいだし血液検査でも大丈夫と言われましたがやはり気になります。咳がでる間は通院した方がいいのでしょうか。ぜんそくや気管支炎などが心配です。 |
| 咳の原因としては、気道の感染症や炎症によるものがほとんどで、一般的に風邪と言われている急性上気道炎の主症状も咳です。しかし、急性上気道炎で見られる咳は、ほとんどの場合1週間程度で軽快します。咳が持続する場合の原因としては、気道感染後に咳の受容体が過敏な状態にある場合、肺炎・気管支炎などの下気道感染症、副鼻腔炎、気管支喘息、誤嚥などがあります。また、幼稚園や保育園などに通っている場合、次々に新しい風邪にかかるため咳が長引くこともよくあります。 咳には、気道内の異物や分泌物を取り除く働きがあり、生体防御反応のひとつと考えられます。そのため、咳が出るからといってすぐ通院する必要はありません。発熱、くしゃみ、鼻汁、倦怠感、食欲不振など他の症状を伴う場合。また、咳に伴い、嘔吐する、眠れない、息苦しい時などは受診した方が良いと思います。咳が持続する場合も、全身状態が良く、咳も徐々に改善するようであれば、通院せずに様子を見ていても良いと思います。ただし、なかなか改善しない場合や悪化する時、更に他の症状がでてきた時などは、受診した方が良いでしょう。 気管支喘息が原因で咳が持続する場合、咳以外に呼吸時にゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴を伴います。また、小児の気管性喘息はアレルギーが原因となっていることが多いので、乳幼児期にアトピー性皮膚炎がなかったか、咳の誘因になるもの(季節の変化、時間帯、植物や動物、埃など)がないか、両親や兄弟に喘息などのアレルギー疾患の方がいないか、などが目安になります。しかし、実際に診断するのは難しいので、心配な時はかかりつけの小児科医に相談するのが良いでしょう。 |
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| Q4. | 現在1才9ヶ月の息子について質問があります。1週間前に熱を出して、ひきつけを起こしました。いままでに3回ほど高熱を出していますがけいれんはありませんでした。病院を受診すると小児科の医師には「熱性けいれんでしょう。」と言われました。でも念のため脳波検査とMRI検査をするといわれました。そして後日先に脳波検査を終えましたが脳波のほうでは問題がないとのことです。脳波検査は大丈夫でもMRI検査で問題が出てくる可能性はありますか?もし問題が起こる可能性があるとしたらどのような病気が考えられますか?担当の先生に十分に質問が出来なかったため、心配で仕方ありません。 |
| このご質問にお答えするには,さらにいくつかの情報が必要です.どのぐらいの時間続いたのか,全身性か部分的か,1回で終わったか繰り返したか,などです。また出生時を含めてこれまでの発達歴に心配なことはなかったでしょうか。ご質問を見る限り、最も可能性の高いものは熱性けいれんかと思います。その場合にはMRI検査でも問題のないことがほとんどです。しかしひきつけの様子が単純な熱性けいれんとは違う場合,例えば15分以上続いた,部分的なけいれんであった,何度も繰り返して起こった,などという場合,あるいは明らかな発達の遅れを伴う場合には基礎に疾患がある可能性があり,脳波検査やMRI検査でそれらが診断される場合があるでしょう。主治医の先生から結果を詳しく聞いてください。 |
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| Q5. | 現在4か月になる娘について質問します。4か月児健診で筋肉の動きがあまりよくない(体が硬い)、反り返りが強いと言われ、1か月後に再受診を指示されました。どのような病気や障害が考えられるのでしょうか。 |
| 4ヶ月の赤ちゃんで体が硬く感じる,体が反り返る,という場合には,もし何らかの異常があるとすれば筋肉の問題よりもむしろ脳性麻痺に代表されるような中枢神経系,い わゆる脳の問題を一般的に考えます.しかし赤ちゃんが一 時的に不機嫌さから体を反らせたり筋肉に力を入れることは当然あるわけですから,正常範囲か異常かの判断は他の多くの情報や診察所見をあわせて行います。生まれた時の問題の有無や発達の様子,例えば4ヶ月でしたら首はすわっているか,あやすと笑うか,などが大切な情報です。また診察ではその体の硬さや反り返る様子が常に見られるのか,その程度はどうか,左右差はないか,などを診ていきます。しかし実際には月齢が小さいほど正常範囲か異常かの判断は困難なことが多く,明らかにどちらとも判断できない場合には経過を見ていくことが唯一最良の診断法であることも少なくありません。健診の先生もそのような判断をされたのでしょう。今後も予定の診察をきちんと受け,健診の先生から十分なお話を聞いていって下さい。 |
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| Q6. | 2歳になったばかりの女児についてです。歯科医で「(肌が)黄色いように思う。 何かいわれたことは?」と聞かれて不安になりました。日頃はとても元気な子で、病院にかかったことはありません。白目もすっきりしていますので、緊急に検査を受ける必要はないかと思いますが、いかがでしょうか。 |
| このような場合はまず本当に黄疸かが問題です。柑皮症と言われるカロチンの沈着によるものは手のひらなどが黄色く見えますが黄疸ではありませんので全く心配いりません。黄疸は何よりも眼球の白い部分、強膜が黄色くなります。これが最も簡便な診断法です。強膜が黄色ならば次のステップとして血中ビリルビンの測定などを行います。この検査でビリルビンが高い場合を黄疸とするわけです。黄疸には多くの種類がありますので、ひとつひとつを詳しく説明することはできません。簡単に申し上げるとビリルビンがたくさん作られるタイプ(溶血性貧血など)、ビリルビンを処理できないタイプ(肝炎など)、さらにはビリルビンを体外に捨てることができないタイプ(胆道系疾患など)です。また急性に処置を要するものもあれば、体質的なもので処置が必要ないものもあります。 さてお子さんについて具体的に何をするかをメールで指示することは難しいのですが、ひとりの医療関係者に指摘されたけれどそれが正しいかどうかが疑わしいという場合は別の医療関係者に聞いてみるという方法が最も良いのではないでしょうか。病院にかかったときに、3歳児健診のときに、あるいは就学時健診のときに相談してみてください。いわゆるセカンドオピニオンを取るという方法です。ここでも“疑わしい”ということになれば、病院でしっかり調べてもらうというのがよろしいかと思います。 |
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| Q7. | 2か月の子どもについて質問があります。ベビーベットに寝かすと手足をバタバタさせるのですが、その動かし方がおかしいのではないかと思います。目をこすりながらバタンとベッドにたたきつけるように見えます。そのあとは背中を押されたように手足をバタバタさせるのです。このような動作のあとには寝てしまうこともありますし、起きることもあります。でも寝かせようと抱っこしているときはこのようなことはありません。インターネットで調べてみると「ウェスト症候群」というものに当てはまるような気がします。もしそうならばどのような病院に行けばよろしいでしょうか。 |
| 文章を読むだけではお子さんの状態把握に限界がありますので、ご了承ください。ウェスト症候群の発作は手足をばたばたというよりは首、体、四肢を左右対称に同時に屈曲、あるいは伸展するような一瞬の筋肉の動きです。この一瞬の動きが数秒から数十秒間隔で数回から数十回繰り返します。これを1シリーズとすると、典型的なものは1日に数シリーズ起こします。ほとんどが何らかの脳障害を基盤としており、,あやしても笑わない、物をあまり目で追わない、など精神発達の遅れを伴います。 さてお子さんですが,書かれている内容をその通りに解釈すると、少なくとも典型的なウェスト症候群の発作とは全く違う印象を受けます。発作の時間や間隔はどれぐらいなのか、1日にどれぐらいの頻度で起こるのか、周りへの関心など精神発達はどうなのか、などに注目すると区別しやすいと思います。 ホームページ上でお話しできるのはこのあたりまでです。実際にお子さんの状況が何かを判断するには発達の情報や診察所見が必要ですから、ご心配ならやはり小児科の受診をお勧めします。多くの総合病院小児科ではウェスト症候群のような、専門的治療を要する疾患を専門医に紹介するというシステムができていると思いますので、安心して受診してください。 |
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| Q8. | 8か月の女児についてご相談します。反り返りが他のお子さんに比べて強いように思って質問します。39週で出産し、体重は2956gでした。すぐに泣かなかったので仮死があると言われ、母乳を飲めなかったときは点滴を受けていました。産科は2週間後に退院しています。首は6ヶ月ぐらいに座りましたがいまだ反り返りが強く、引き起こし反応では首がついてきません。うつぶせも嫌がり、手のひら全体では上体を上げられません。ただ自分の足を口に入れて遊び、膝を立てて床をけることはできます。表情や視線は他のお子さんと同じようです。近くの病院でMRI検査などを受けましたが、異常はないと言われました。 また2ヶ月後に受診するように言われていす。MRI検査で異常は見つからないものなのでしょうか。また現在の状態をどのように考えればよろしいでしょうか。 |
| 発達の問題は診察所見がとても重要なため診察なしに無責任な回答はできませんが、「首の座りがおそく、現在は反り返りが強い」「うつぶせが嫌い」という文章からはお座りが苦手で体幹の力も弱いことが推測され、発達の遅れに対する医療的介入の必要性はやはり感じられます。体が力強く反り返るということからは、もし何らかの異常があるとすれば脳性麻痺に代表されるような脳の問題が一般的に疑われます。この場合頭部MRIは診断手段として最も有用なものの一つです。例えば仮死が低酸素の影響を強く脳に与えていたとすると頭部MRIで何らかの所見が見られることも多いと思います。しかし症状から神経系の異常があるのは明らかと思われるのに頭部MRIでは所見が見られないことも少なくなく(つまり頭部MRIは有用だが絶対ではなく)、他の検査所見も総合的に見て診断していかなくてはなりません。何より赤ちゃんの場合は発達の経過を観察していくことにより次第に原因が明らかになることもありますので、一時期にたくさんの検査をしていただくこと以上に、現在かかられている病院で同じ先生に継続的に診ていただく、ということを大切にして下さい。食欲もありとても元気が良いようですので、経過観察を受けつつ訓練士の訓練を受けられる施設を紹介してもらうのも良いでしょう。 |
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| Q9. | 8か月の次男について質問があります。生後4か月頃から1日に数回程度、急に横向きに寝転がり、両腕を胸の前に持ってきて、足を交叉させて伸ばします。突っ張っているような状態で数分間程度、動かないことがあります。そのようなときは視線が合っているかどうかわからず、1点を見つめたまま額に汗をかき、頭部を触ると少し熱を感じます。その後は眠ってしまったり、泣いたり、そうかと思えば何も無かったように遊び始めたりします。
首の座りやお座りは長男と同じような時期に始まっており、身長や体重の発育も心配はありません。またかかりつけの小児科医や健診でアドバイスをしてくださる保健師さんからは特別なことを言われたことはありません。 インターネットで調べていて「ウェスト症候群」ではないかと思いましたが、いかがでしょうか。もしそうならどのような病院に行ったら良いでしょうか。 |
| ウェスト症候群の典型的な発作は上肢を左右対称に広げてから前方に伸ばし、同時に首や体を前屈するような一瞬の動きであり、これを数秒から数十秒間隔で何度も繰り返します。ほとんどが何らかの脳障害を基盤としており、あやしても笑わない、物をあまり目で追わない、など精神発達の遅れを伴います。お子さんの様子は文章からはウェスト症候群の発作とは全く違うように思います。また、精神運動発達に問題のないことからもウェスト症候群は否定的です。ではお子さんの様子が何かというと、やはり症状の詳細・出現以後の経過や変化、診察所見などを総合的に判断しなくてはなりません。しかし少なくとも気になる症状が出現してから半年以上も経つのに全く発達に影響していないことからは、正常範囲のものか、何かあっても良性のものと推測できます。 症状が続いてご心配であれば、総合病院の小児科なら必要に応じて専門医への相談も考慮してくれるので、まず相談されると良いと思います。症状の様子をビデオ撮影していくと診断に役立つ場合がありますのでお勧めいたします。 |
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