小児は単に成人を小さくしたものでないことはよく言われます。救急の場においては、これらの小児の特徴が一般外来以上に顕著に見られることが多いのが事実です。このことより、小児の救急の診療や問題点を考えるに際しては小児の病態の特殊性をよく理解しておくことが必要です。
 小児疾患の特徴の主なものをあげてみますと、

病状が急変しやすく、経過が早い。多くの組織は発達段階にあり、機能的に未熟であり、対応予備能力が少なく、成人でたいしたことがなくても、年少児では容易に重症へと変化する。
年少児の多くは、成人と異なり自身の症状について、直接、言葉で訴えられないことより診断が遅れてしまうことがある。
感染に対する抵抗力が弱く、多くの感染症に罹患しやすい。
軽微な症状が重症な疾患の初期症状であったり、非典型的な推移をきたすことがある。
新生児期、乳児期、学童期など、年齢により発症する疾患に特徴がある。
季節性や地域における感染症の流行がある。
同一の症状がみられてもそれを発現させる疾患は多様である。
核家族が多く、家人より適切なアドバイスを受けられないことや、断片的で不正確な知識により不安をつのらせるご両親が多い。
以上が小児疾患の大まかな特徴ですが、お子さんの病気の第一発見者はお家の人です。病気を早く発見するために、お父さん、お母さんはお子さんからのわずかなサインも見逃さないように、よく観察する習慣をつけましょう。