思いがけないものを誤って飲んだり、食べてしまったりする「誤飲事故」は3歳未満の乳幼児が8割以上を占めています。赤ちゃんが興味あるものに近づき、手に触れるものは何でも口に持っていくようになるのはこの年齢層のこどもの本能なのです。
 誤飲の内容はたばこ、硬貨、玩具、家族の薬、針、画鋲、灯油、電池、化粧品など多岐にわたり驚かされます。
 わが国では誤飲事故の原因として「たばこ」が多いのが欧米諸国に比べきわめて多いのが特徴です。吸い殻の入った灰皿の水を飲んでしまった場合などは急性ニコチン中毒の危険があり、胃洗滌が必要な場合があります。こどもにとっては大変つらい処置であり、責められるべきはこども自身ではなく、手の届くところに吸い殻を放置したお父さん、お母さんでしょう。
 気管支に異物が詰まってしまう「気管支異物」は圧倒的にピーナツが多く見られます。呼吸困難を起こしてしまうこともあり、「少なくとも満2歳を超えるまではピーナツなどの豆類を食べさせない」ことが大事です。
 誤飲を防ぐには、「高さ1メートル以下の場所に、直径32ミリ以下のものを置かない」ことが必要です。これより小さいものは赤ちゃんの口の中に入ってしまいます。赤ちゃんの目線で家の中を点検してみましょう。
 なにかを飲み込んだらと思ったら、慌てずに本当に飲み込んだかどうか、まず周囲を確認しましょう。口の中を調べて、残っていれば取り除いてください。指で舌の奥を押さえて吐かせてみてもよいですが、吐かせてはダメなものもあります。酸やアルカリ(洗浄剤など)、石油製品(灯油、ガソリン、ベンジンなど)です。番茶、牛乳などを飲ませましょう。防虫剤の場合は牛乳はダメです。ガラス片や尖った固形物の場合や意識がはっきりしない場合も吐かせてはいけません。