旭川医科大学小児科医会ネットワーク病院

北海道療育園

医師紹介

役職名 氏名
理事/院長 丸山 静男
理事 平元 東
園長 林 時仲
診療部診療科長 竹田津 未生
診療部診療科長 徳光 亜矢
医師 岩佐 諭美
(2018年10月1日現在)

園長のメッセージ

重症心身障害児(者)施設北海道療育園は、重度の肢体不自由と重度の知的障害を併せもつ障害児(者)の治療および日常生活の支援を行っている施設で、児童福祉法に基づく児童福祉施設であるとともに、医療法に規定される病院として、昭和44年に開設しました。ここでは障害児(者)のQOLを考慮した障害医療を実践しているとともに、福祉施設として障害福祉の文化化をめざした様々な取り組みを行っています。施設の定床は336床で、その他に短期入所用のベッドが6床あり、また15人を定員とする通園施設を併設しています。医療・生活・教育それぞれに境界線を引かないような幅広いサービスを提供するために、医師、看護師の他に、指導員・介助員、薬剤師、臨床検査技師、放射線技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士など、さまざまな職種の職員が勤務しています。また、在宅の障害児(者)の支援も行っています。

病院の概要

1. 沿革:昭和44年4月開設
2. 定床
  定床:336床、短期入所用ベッド数:6床、通園施設定員:15人
  病棟:合計6病棟・・・ 第1〜3、4病棟(特殊疾患療養病棟)
    第4、5病棟(障害者施設入院基本料病棟)
3. 職員数
  総職員数:441名(平成21年3月現在)
  医師:14名、看護士:146名、指導員・介助員:178名
  薬剤師:4名、臨床検査技師:2名、放射線技師:1名
  理学療法士:3名、作業療法士:7名、言語聴覚士:4名 など
4. 医療機器・設備など
  ヘリカルCTスキャン、X線テレビ装置、超音波検査装置、脳波検査器
  心電図検査器、血液ガス分析装置、気管支鏡、人工呼吸器、心肺モニター
  パルスオキシメーターなど

小児科紹介

  • 重症心身障害児(者)施設は、病院であると同時に利用者にとっての生活の場、つまり「家」です。このことを踏まえて、私たちは疾患の治療のみに専念するのではなく、利用者と心をふれあわせ、常に生活の質を考慮し、快適な生活の支援をどのように行うべきかを考えて医療を行っています。
  • 入所者の原疾患は、原因不明の脳性麻痺やてんかん、低酸素性虚血性脳症や重症仮死による脳障害、髄膜炎および脳炎後遺症、染色体異常、奇形症候群、変性疾患などです。これらの疾患が基盤にある脳障害のために起きてくる、重症心身障害特有の合併症があります。脊椎側弯、慢性呼吸障害、胃食道逆流、嚥下障害、消化管通過障害、関節拘縮、褥瘡、骨粗鬆症による骨折などで、これらは単独に存在するのではなく、複雑に絡み合って悪循環を招きます。ですから、重症心身障害医療を行うには、臓器ごとの疾患を治療対象とするのではなく、人間全体を診てそこで起きている問題を理解し、解決する能力が必要になってきます。また、原疾患がたとえ進行性のものでなくても、多くの重症心身障害児(者)では成人年齢に達した頃から加齢に伴う障害の増悪がみられます。嚥下障害が悪化して誤嚥性肺炎を繰り返す、変形が強くなって呼吸障害が悪化するなどのトラブルが増えてきますが、そこで私たちが持っている医療的な手段をどのタイミングでどこまで使うべきなのかを、常に考える必要があります。食事を生活の中でも特に楽しみにしているような利用者に、誤嚥があるから即経管栄養に、というような医療は、かえってその人の生きる楽しみを奪い、モチベーションを下げてしまうことがあります。私たちは、利用者が生活を楽しめるための支援を行うべきであって、邪魔をしてはいけないと思っています。
  • 入所者の年齢は年々上がり、平成21年3月現在で5〜78歳(平均39.8歳)です。18歳未満は17名で、胆石や悪性腫瘍、脳血管障害など、成人に特有な疾患も少なくありません。人工呼吸器使用者は10名、気管切開者32名、経腸栄養施行者106名で、これらの数字は増加しつつあります。また、泌尿器科的合併症が多く、2名が腎瘻の管理を、3名が透析(2名が血液透析、1名が腹膜透析)を行っています。小児科の知識のみでは対応できないことも多く、他科との連携が必要になります。現在、旭川医大小児外科が2週に1回、同泌尿器科が月に1回、厚生病院皮膚科が月に1回、丸谷歯科、療育センター歯科がそれぞれ週に1回ずつ、往診に来てくれます。また旭川日赤病院の腎臓内科には、血液透析に通ったり、腹膜透析を行っている人のフォローアップをお願いしています。
  • 主に診察の対象になる急性期の疾患は、下気道感染(とくに誤嚥性肺炎)が多く、その他、上気道炎、副鼻腔炎、中耳炎、尿路感染症、胃腸炎、胆嚢炎など種々の感染症、中心静脈カテーテル留置者のカテーテル由来血流感染症、深在性真菌症、尿路結石、イレウス、けいれん重積、過緊張などです。また、例年特に冬期にインフルエンザやRSなどのウイルス性疾患が流行するので、その対応も行っています。

研修医の方へ

重症心身障害児(者)に対する医療の進歩により、利用者の平均年齢は上がり、それに伴い私たちが行う医療行為においても小児科だけでなく、内科全般や泌尿器科、整形外科の知識も必要になることがしばしばです。救急蘇生術や呼吸循環管理を行うこともあり、幅広い経験を積むことができます。また、その時その場限りの医療ではなく、利用者のライフサイクルを考慮した生活の支援としての医療を提供する姿勢を身に付けることができます。
以下に、重症心身障害児医療の魅力を列記してみます。

  • 生活を支え守る医療・・・医療の原点
  • 人間全体を診る医療・・・高度な診断・問題解決能力
  • ライフステージをトータルに診る医療・・・ひとりひとりの人生に関わる
  • チーム医療が生きる医療・・・多くの職種と関わる調整能力
  • 創意工夫がある医療・・・幅広い知識の応用

どんな医療現場でもそうですが、重症心身障害児医療においても、「自分たちがやっている医療が、果たして利用者のためになっているのだろうか」というジレンマが常につきまといます。でも、利用者の方々と心を通わせ、信頼され、とびきりの笑顔を向けられると、元気をもらったような気持ちになり、仕事への意欲が湧いてきます。

最後に、北海道療育園には保育園が併設されており、女性医師が働くためのサポートを行っています。現在2名の女性医師が保育園を利用しながら勤務しています。当直帯での対応も可能で、育児が仕事の枷にならないような支援をしています。

病院ホームページ (http://www.hokuryo.or.jp

 

旭川医科大学小児科学教室

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