小児科スタッフ紹介 広島赤十字・原爆病院 小児科
 

スタッフ
(部長 昭和47年卒)
小児内分泌、糖尿病、肥満、夜尿症、アトピー性皮膚炎
(副部長 昭和53年卒) 
小児血液疾患、小児がん
(副部長 昭和61年卒) 
神経・筋肉疾患、小児血液疾患、小児がん、感染免疫疾患、腎疾患、喘息
他研修医 2名

当診療科における特色ある医療
西 美和
 約30年間にわたって低身長、成長障害、成長ホルモン分泌不全性低身長症(下垂体性小人症)、ターナー症候群、甲状腺疾患、小児糖尿病、肥満などの小児内分泌(ホルモン)疾患、夜尿症、アトピー性皮膚炎などを専門的にみています。
 今まで低身長、成長障害、肥満などの内分泌疾患は約5,000人で、成長ホルモン治療をした例は約450人、ターナー症候群は55人です。
低身長や肥満と言った成長障害は、成長曲線に表われることから、出生後からの母子手帳の成長曲線に続いて、幼稚園、学校で身長体重測定を利用して大人になるまでの身長・体重の成長曲線を作成して、成長障害の原因である病気の早期発見、早期予防の必要性を提唱しています。
 夜尿症は約1,500人です。一部難治性夜尿症での抗利尿ホルモン療法を行っています。日本で行われていました抗利尿ホルモンによる夜尿症治療の臨床試験(H13年に終了)を、全国の夜尿症を専門とする8ヶ所の病院の中の一つとして実施していました。また、夜尿症に隠された他の病気の診断・治療にあたっています。
他医院での厳格除去食療法による成長障害や皮膚症状が改善しないために来院したアトピー性皮膚炎は約250人です。スキンケアを基本に、初めから食べないのではなく、何とかして食べる方向に指導しています。食物で悪化するようであれば、成長に気を付けな がら、常識的で柔軟な考えで食生活を指導しています。その他、感染症や喘息などの一般的な疾患も、約30年の経験を生かして診療しています。また、一般的な病気でも、何か他の病気が隠れていないかも考えながら丁寧に診療しています。

 

浜本 和子
 小児血液疾患・小児がんは浜本と藤田が担当しています。約250人を診療しています。最も多いのは血液のがんと言われる白血病です。20年前までは「不治の病」と言われましたが、現在では特別な染色体異常を有する稀なタイプを除けば「治る病気」と考えられています。抗がん剤を使った治療ですので副作用も強く、細菌・真菌・ウイルス等の外敵から身を守ってくれる白血球がゼロになる期間をくり返し乗り切って初めて「治る」ことになります。感染予防をはじめ副作用・合併症を早目に見つけ、すばやく対処していくことが治療の成否に強くかかわってきます。
 白血病にも治りやすいタイプから難治性のタイプまで、さまざまなタイプに分けられます。治りやすいタイプに対しては、できるだけ副作用を少なくし、後期障害を残さないよう治療しています。難治性のタイプには、病初期からできる限り強力に治療を行い。造血幹細胞移植(後で詳しく述べます)を積極的に取り入れて、再発しないことを目指しています。
造血幹細胞移植は、抗がん剤の治療では治らない難治性の白血病や、悪性のリンパ腫・神経芽細胞腫などの小児がん・再生不良性貧血・先天性代謝性疾患や免疫不全症に対して行っています。
白血球・赤血球・血小板という血液細胞は、骨髄でこの造血幹細胞から造られています。幹細胞移植は病に冒された骨髄(畑)に、健康な幹細胞(種)を蒔いて元気な白血球・赤血球・血小板を実らせる治療と考えて頂いたらよいと思います。幹細胞は骨髄とさい帯血にあります。G-CSFという薬を使えば末梢血にも出てきます。
自分の骨髄や末梢血の幹細胞をあらかじめ採っておいて、-150℃の冷凍庫で保存しておき、超大量の抗がん剤投与後に幹細胞を体内に戻す治療法が、自家骨髄移植や自家末梢血幹細胞移植です。固形がんや白血病に行っています。
 健康な家族や他人から健康な幹細胞を頂く治療法が同種(人から人へ)骨髄移植、同種末梢血幹細胞移植・さい帯血幹細胞移植です。これには患者と提供者(ドナー)の白血球の型(HLA)が適合することが必要です。家族にドナーが見出せない場合には、骨髄バンクやさい帯血バンクからHLAが適合するドナーを探して頂く事になります。当科ではこのような幹細胞移植を80人に行い、6床の無菌室と2床の準無菌室をフルに活用し、優しい優秀な看護婦達と共に、広島県では唯一の骨髄バンク指定病院として非血縁者間骨髄移植・非血縁者間さい帯血移植に積極的に取り組んでいます。
 血液外来は、感染症の患者が来院する午前中を避け、火・木・金曜日の午後、浜本と藤田が行っています。もちろん救急の場合は、外来も入院も随時受けつけています。
藤田 直人
 小児てんかんは、100人に1人と決して稀な病気ではありません。適切な治療を行うことで8割は治癒します。現在てんかん約200名を診療中ですが臨床症状と脳波検査により、個々の病状を見極め的確な治療を行っています。
 神経芽細胞腫、悪性リンパ腫などの小児がんは進行が速く、初期治療を合併症をおこさずいかにスムーズに行うかが成否の鍵を握ります。小児血液腫瘍が専門である広島大学病院で医長であった経験を生かし、つぶさに患者診察を行うことで合併症の発症を未然に防ぎ治療を行っていきます。
 感染症における最近の進歩は目覚ましく、アデノウイルス,インフルエンザウイルス、RSウイルス、溶連菌感染症などは迅速診断が可能となりその場で診断がつきます。また、抗菌剤を早期に適切に使用することで、症状が早く改善します。
 これらの診断、治療の組み合わせで最良の医療を行います。

診察におけるモットー
早期発見・早期治療が重要です。
患者さま、家族のみなさまに何でも話しやすく、かつ理解される診断・治療が必要です。
家族のみなさまとともに患者さまの一日一日を大切にしたい。

各種学会の認定医・認定施設
西 美和
医学博士
日本小児科学会 認定医
日本小児科学会 代議員
日本小児内分泌学会 理事
日本内分泌学会 評議員
日本内分泌学会内分泌代謝指導医
日本夜尿症学会 理事
財団法人成長科学協会 評議員、専門委員
広島大学医学部小児科臨床教授
浜本 和子
日本小児科学会 認定医
藤田 直人
医学博士
日本小児科学会 認定医
日本小児科学会認定医研修施設

 

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