11. 長引く咳。すぐ治す手はないの?(2才3か月)

朝晩、咳がもう何か月も。先生は元気だから様子をみましょうと。
でも気になるんです。何が原因ですか。止める手は?

― 熱も出なかったし、元気なら肺炎や気管支炎は考えなくてよいのですか。先生はそういわれましたが。
先生●ときに熱があまりなくても咳が続き、レントゲンをとると立派な肺炎ということもあります。これで有名なのがマイコプラズマ肺炎。
ただ、この肺炎は重症になることはなく、自然に治ってしまうことが多いのですが、治ったあとも咳が続くことが少なくありません。
― 先生はそれではないといわれました。三種混合の予防接種をしていれば百日咳ということはないですよね。
先生●百日咳は咳が激しいですよ。顔を真っ赤にして咳き込み、咳き込んだあとヒューッという音を出して息を吸うのが特徴。咳が1か月以上続くことが多いのですが、予防接種をしていればまずその心配は少ないでしょう。気管支喘息というようなことはいわれませんでしたか。
― そんなこともいわれたんですけど、喘息だなんて。喘息って発作を起こすんですよね。発作なんてありません。
先生●しつこい咳だけが喘息の症状ということもあるのです。夜寝ついたとき、明け方などが咳の出やすい時間帯です。喘息というとみなさんびっくりされるのですが、咳が出やすい体質と考えたらどうですか。気管が敏感になってるため、ちょっとした気温や気圧の変化、疲れたなどがきっかけで咳が始まるのです。
― 治るんですか?
先生●きちんと治療すれば咳は止まりますし、成長に伴って治っていきますよ。
― 鼻水もよく出るのですが。
先生●アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎が原因で鼻水がのどに落ちて咳が続くこともあります。それかもしれませんね。
― 昼間は咳払いをよくするんですが。
先生●精神的な緊張で咳払いをすることがありますが、この場合は、夜寝てからしないのが特徴です。
― 病院ではもう来なくていいというのですが。
先生●病院に行くのは、眠れない、食べにくい、思いきり遊べないなど生活に困るような咳である場合。元気で生活に差し支えることがないならしばらく様子をみてください。